スタッフブログ
屋根ってどう防水するの? 有田市で多い塗装・カバー・葺き替えの選び方と3事例
2025.12.19
スタッフブログ

こんにちは!株式会社亀井(プロタイムズ有田店)です。
「最近、雨漏りしたんだけど、屋根を塗装すれば直るよね?」
屋根防水にありがちな考えですが――実はそれ、大きな誤解なんです。
残念ながら、一度起きてしまった雨漏りは“塗装だけ”では直すことができません。
ただし、定期的に塗り替えを行なうことで、雨漏りを未然に防ぐことは十分可能です。
では、
- どんな状態なら“塗装で防水できる”のか
- どの段階から別の工事が必要なのか
気になりますよね。
そこでこの記事では、「塗装で防げるケース」と「塗装では防げないケース」をわかりやすく紹介します。
屋根塗装がどのように防水の役割を果たしているのか、その仕組みから見ていきますので、ご自宅の状態を見極めるヒントとして、ぜひ参考にしてください。
1. 屋根は家を守るバリア|塗装の役割と防水が弱まったときの症状とは

屋根の防水を語るうえで欠かせないのが「塗膜(とまく)」です。
実は、屋根材そのものが雨水の浸入を防いでいるわけではなく、“塗装によってつくられた膜=塗膜”が雨水を弾いているのです。
ここでは、屋根塗装がどのように防水の役割を果たしているのか、その仕組みを見ていきましょう。
屋根はどんな構造? 屋根塗装が担う“防水の役割”
屋根は、外側から順に大きく分けると、次の3つの層でできています。
1.屋根材(瓦・スレート・金属など)
2.防水シート(ルーフィング)
3.下地(野地板)
このうち、最も外側にある屋根材は、日差しによる紫外線や熱、雨風など、屋外の厳しい刺激を直接受けています。
しかし、屋根材そのものには、こうしたダメージに長期間耐え続けるだけの性能はほとんどありません。
そこで必要になるのが屋根の塗装です。
屋根材に塗装を行なうと、塗料が乾いて固まり、表面に塗膜と呼ばれる保護膜ができます。
この塗膜が、
- 水分をはじき、屋根材が水を吸い込むのを防ぐ
- 紫外線による劣化を抑える
といった役割を果たし、屋根を守る“バリア”のような存在になるのです。
防水が切れるとどうなる? 屋根材だけでは守れない理由
屋根塗装の防水バリアは、築年数とともに少しずつ薄くなっていきます。
防水が切れた状態が長く続くと、屋根材が雨水を吸い込みやすくなり、
- 屋根材の反り・割れ
- 下地(野地板)の腐食
- 室内への雨漏り
といったトラブルにつながってしまいます。
劣化した塗膜の隙間から入り込んだ雨水は、屋根材を劣化させるだけでなく、次第にその下にある防水シートや下地を傷め、最終的には雨漏りとなって室内へ悪影響を及ぼすこともあります。
気候が穏やかで住みやすい有田市でも、沿岸部では潮風の影響を受けることがあったり、夏場は強い日差しが続くこともあります。
こうした条件が重なると、屋根の塗膜が劣化しやすくなる場合があります。
そのため、塗膜の劣化が目立ち始める築10年あたりから、屋根の状態に注意しておきましょう。
ただし、屋根の状態は地上からはほとんど判断ができません。
そんなときは専門家に見てもらうと安心です。
当店では、ドローンを使った屋根診断を行なっています。
・塗膜の状態
・屋根材の傷み
・棟板金(むねばんきん)の浮き
・コケ・カビの付着状況
などを上空から撮影し、写真でわかりやすくご説明します。
「そろそろ塗り替え時期かな?」
「雨漏りはまだしていないけど不安…」
という方は、まずは現状を知るところから始めてみませんか。
2. 塗装で防水できる?できない? 屋根の症状別に判断するポイント

屋根の構造と塗膜の役割を理解すると、防水できる“塗装のボーダーライン”がどこにあるのか、何となくイメージしやすくなったのではないでしょうか。
ここでは、より具体的に「塗装で対応できるケース」と「塗装では対応できないケース」 をわかりやすく整理し、塗装以外の方法についてもご紹介します。
表面的な劣化なら…塗装で防水が可能
塗装が効果を発揮するのは、屋根材の表面的な劣化が中心で、内部の構造には問題が出ていない状態です。
塗装で対応できる主な状態
- 色あせ
塗膜のツヤが失われたり、色が薄くなってきている
- チョーキング
白っぽい粉状のものがつく状態で、塗料が劣化しているサイン
- 軽度のひび割れ(ヘアークラック)
塗膜の微細な割れで、屋根材までは傷んでいない
- 屋根材の反りがほとんどない状態
下地が健全で、雨水の浸入には至っていない
こうした症状は、塗膜の防水力が落ちてきているだけなので、塗り替えを行なうことで防水性能を回復させることができます。
内部まで傷んでいるなら…塗装だけでは防げない
一方、塗装による防水が難しいのは、屋根材の内部や下地、防水シートにまで影響が及んでいる状態です。
塗装では対応できない主な状態
- 雨漏りがすでに発生している
屋根材の下の防水シート(ルーフィング)が劣化・破損している状態
- 屋根材の大きな割れ・欠け
材料の交換(補修)が必要
- 棟板金の浮き・釘抜け
屋根の一番高い部分にある金属カバーが浮いていたり、釘が抜けている状態
- 反り・歪みが広範囲にある
下地の吸水や劣化が疑われる
- 防水シート(ルーフィング)が寿命の可能性
年数が経つにつれて、雨水や温度変化の影響で素材が硬くなったり、ひび割れが起きやすくなる
このように“構造にまで雨水が達しているかどうか”が、塗装で済むかどうかを判断する大きな基準になります。
症状に合わせた適切な工事を選ぶことが大切
では、塗装では対応できない状態の場合は、どのように対応したらいいのでしょうか。
症状に応じて次のような工事が必要になります。
- 屋根材の補修・交換
屋根材が割れていたり欠けている場合や、一部が破損している場合に行なう工事です。傷んだ部分だけを新しい屋根材に差し替え、雨水が入り込まないように補強します。
軽度の破損なら、この部分補修で対応できるケースもあります。
- 板金工事
棟板金の浮き・釘抜けがある場合に必要な工事です。
金属カバーをしっかり固定し直したり、劣化している場合は交換して、雨水の浸入を防ぎます。
- カバー工法(重ね葺き)

既存の屋根の上に、新しい防水シートと軽量の金属屋根を重ねて張る方法です。
下地がある程度しっかりしている場合に有効で、雨漏り対策としてよく選ばれる方法の一つです。
- 葺き替え

屋根材をすべて撤去し、完全に新しい屋根へつくり替える方法です。下地まで劣化している重度のケースで選択されます。
「塗装で大丈夫なのか」「他の修理が必要なのか」は屋根の状態次第ですが、見た目だけでは判断できないケースも多くあります。
当店では、診断のプロ「外装劣化診断士」による正確な診断をもとに、塗装・補修・板金工事・カバー工法まですべての方法に対応できるため、症状に合わせて“今必要なベストな工事”をご提案できます。
お気軽にご相談ください。
3. ベストな方法で屋根を防水しよう! 有田店の3つの成功事例
屋根は塗装で防水できるうちに対処すれば、費用も工期も最も小さく、建物の寿命も延ばせるという大きなメリットがあります。
ただし、塗装で対応できるかどうかは、塗膜・屋根材・棟板金・下地の状態を総合的に判断する必要があります。
株式会社亀井(プロタイムズ有田店)では外装劣化診断士による目視調査と、ドローンを使った上空からの診断を組み合わせ、塗装で済むのか、他の工事が必要なのかを正確に見分けています。
実際に当店が有田市で対応した「塗装で済んだケース」「カバー工法が最適だったケース」「葺き替えが必要だったケース」の3つの実例をご紹介します。
<事例①:塗装で屋根の防水性を回復|有田市 M様邸>
施工前)

ドローンで屋根全体を確認したところ、紫外線ダメージで塗膜が劣化し、水を弾く力が弱くなっている状態でした。
施工後)

防水性の高い屋根用塗料で塗り替え、屋根材がしっかり雨水を弾く状態に回復。
ホワイトの外壁に映えるマウンテンブルーの屋根が印象的で、美観も大きく向上しました。
【施工ポイント】
- 塗膜が劣化しているだけの段階で、防水シート(ルーフィング)や下地の傷みは見られず、塗装のみで十分長持ちする状態
- 早めのメンテナンスにより“雨漏りにつながる前のタイミング”で防水性を復活できた事例
「色あせてきたかも…」と思った段階で診断をご依頼いただくと、このように塗装で済むケースが多くなります。
詳細は以下よりご確認いただけます
<事例②:下地の傷みを防ぐためカバー工法を選択|有田市 H様邸>
施工前)

屋根材の広い範囲に反り・劣化が見られました。塗膜だけでなく、屋根材自体が雨水を吸い込みやすい状態になっており、「塗装だけでは十分に防水性を確保できない」と判断しました。
施工後)

既存屋根の上に新しい防水シートを敷き、軽量で高耐久の金属屋根「スーパーガルテクト」を重ね張りしました。屋根全体の防水性能が一気に改善され、耐久性も大きく向上しました。
うろこ状の模様からシャープなボーダーラインへと形状が変わり、家全体の印象がすっきりと引き締まりました。
【施工ポイント】
- 屋根材の反りが広範囲にあり、塗装では改善できない状態
- 防水シートの経年劣化が疑われ、塗装では再発リスクが高いケース
- 下地を残しつつも新しい屋根へリセットできるカバー工法が最適な選択
塗装で大丈夫なのか、カバー工法が必要なのか迷う方も多いですが、屋根材の劣化状況によって最適な選択は大きく変わります。
詳細はこちらでご確認いただけます
<事例③:内部の劣化を葺き替えで根本改善|有田市 I様邸>
施工前)

一見すると大きな破損はないように見えますが、詳細な点検を行なったところ、屋根の内部(防水シート・下地)の劣化が疑われる状態でした。
屋根裏(小屋裏)も確認すると、野地板に黒ずみがあり、過去に雨水が少しずつ入り込んでいた痕跡が確認されました。
施工後)

塗装では耐久性を確保できないと判断し、屋根材・防水シート・下地をすべて新しくする「葺き替え工事」を実施。新しい屋根材は軽量で丈夫なタイプを採用し、耐久性・防水性ともに大きく向上しました。
葺き替え後の屋根は凹凸のない滑らかな仕上がりで、雨水が流れやすい構造に生まれ変わっています。
【施工ポイント】
- 表面的な劣化よりも内部の傷みが進んでいた典型的なケース
- 下地や防水シートが寿命を迎えており、塗装では改善できない状態
- 屋根全体を一新することで、長期的に安心できる防水性能を確保
屋根の本当の状態は“中身を見ないとわからない”ことがよくあります。
早い段階で専門家が点検すれば、最適な方法を選べるため、気になるサインがあれば一度ご相談ください。
詳細はこちらでご確認いただけます
どんな状態の屋根でも、適切な方法を選んで施工すれば、お住まいを長持ちさせる防水が可能になることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
ご自宅の屋根がどの状態に当てはまるのか、まずは無料の屋根診断で現状をチェックしてみませんか。












